防災Disaster Prevention

令和7年度矢巾町総合防災訓練

岩手県矢巾町(2025年9月)

北良株式会社は、2022年1月に岩手県矢巾町と「災害対策の包括連携協定」を締結し、災害に配慮したまちづくりに向けて町と協働してきました。

2025年9月14日(日)には町の総合防災訓練に参加し、平時からの備えの重要性を訴えるため、2つの拠点において訓練や展示を実施しました。

1. 福祉こども避難所開設・要支援者受け入れ訓練(場所:岩手県立盛岡となん支援学校)

災害時、特別な配慮が必要な方々の安全確保は大きな課題です。
今年度は、災害時等に子どもを対象とした福祉避難所の開設・運営に関する協定を町と締結した岩手県立盛岡となん支援学校を会場に、医療的ケアが必要な子どものための避難所の開設と受け入れの訓練を行いました。

当社では、これまでも矢巾町の総合防災訓練に参加し、医療的ケア児のための避難所モデルの提案・改善を行ってきましたが、実際に災害が発生した場合に避難所となる支援学校を会場に、町職員や学校の教員と連携して訓練を行うことは初めての機会となりました。

災害発生時に町職員や支援学校の教員がスムーズに活動できるよう、段ボールベッドや簡易トイレの防災備品の組み立て・使用方法のトレーニングを行ったほか、当事者やご家族に参加していただき、避難所での受付から居室への移動の手順や室内の設備について意見を聞き取りました。

参加した関係者は、役割分担や活動の注意点を入念に確認し、災害発生時のさまざまな状況を想定しながら訓練に取り組み、訓練後には貴重な経験になったとの感想が聞かれました。一方で、避難所内の設備や環境については避難する方の状況に応じて整える必要があり、そのためには平時から町内の医療的ケア児が自宅でどのように生活しているかを詳細に把握しておく必要があることなど、今後の取組につながる課題も把握することができました。

2. 非常持出品展示と避難所における遠隔診療訓練(場所:矢巾町保健福祉交流センター)

災害発生時に必要な物品を平時から準備しておくことは、自身や家族の命を守るために重要です。
今回の訓練では、来場者が防災に関する知識を持ち帰り、「わが家の防災計画」を立て、実際に備える行動につなげてもらうため、災害時に役立つ物品を具体的に展示・説明するとともに、オリジナルのワークブックを配布して来場者に理解を深めていただきました。

【展示内容】

  • ライト(照明): 手元が空く首掛け・ヘッドライトや、様々な充電方法に対応した空間を照らすライト、足元を照らす小型ライト、護身用としても使えるライトなど、用途に応じた照明器具を展示。
    来場者からは「乾電池のライトは点灯時間が短いイメージがあるので、電池もしっかり準備するようにしています」といった声が聞かれ、点灯時間の長さや電源タイプへの関心が高いことが伺えました。特に首掛けライトやUSB充電式の小型LEDライトには、年齢・性別問わず多くの方が注目していました。
  • トイレ: 6種類の携帯トイレや簡易トイレを展示し、大きさや機能の違いを確認してもらうとともに、携帯用トイレを使用する際の手順を体験していただくコーナーも設けました。特におすすめの簡易トイレとして、日常使いも可能な「ラップポン」を紹介しました。この製品は、排泄物を特殊なフィルムで1回ごとに密封でき、菌やにおいを漏らさないため衛生的です。
    参加された方からは「ラップポンは各公民館に1台欲しいですね」という意見も寄せられ、個人での準備は難しいものの、公共施設での備蓄の必要性を感じる方が多いことが分かりました。また、携帯トイレの使用時に入れる凝固剤の吸水の速さには驚きの声も上がりました。
  • 寝具: 段ボールベッドや厚さの異なるエアマット、封筒型やマミー型の2タイプの寝袋を展示。「寝袋はマミー型の方が頭まで囲まれていて暖かい」という声や、子連れの母親からは「段ボールベッドだけより、エアマットがあった方がやわらかくて良い」といった感想がありました。

また、当社が所有する災害支援車両を活用した、遠隔診療の訓練も行いました。

  • 災害支援車両:荷台を拡幅して大きな室内空間を確保し、災害支援の拠点などとして活用できるトラックを展示しました。車両には電源、洗面・手洗いや冷暖房設備、通信機器を備えており、どんな環境でも快適に活動することができます。さらに、トイレはLPガスを燃料とした燃焼式で、排泄物を完全燃焼処理できます。

「窓」:離れた相手とも自然なコミュニケーションが可能なテレプレゼンスシステム「窓」を災害支援車両内と別の室内に1台ずつ設置し、遠隔診療のデモを行いました。

来場された皆様には、これらの展示・デモを通じて「災害時にはこんなことで困る」という具体的なイメージを共有し、日頃からの備えの大切さを強く訴えました。

私たちはこれからも各自治体等と連携し、災害に強いまちづくりに貢献してまいります。

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